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「単利」と「複利」 どちらがお得? 〜違いが解れば答が見えてくる〜

利回りには二種類ある

運用を考える時、どうしても気になるのが「利回り」です。

 

いくら儲かるのか、どのくらいお金が増えるのか、運用を始める前にその目標を決めておくことはとても重要なことです。

 

ただ、この利回りにも二種類あるのをご存知でしょうか。

 

その二種類とは「単利」と「複利」。この違いを知っておかないと利回りに関してとんだ思い違いをすることがあります

 

今回は、そんな「単利」と「複利」のお話です。


「単利」とはなにか?

「単利」とはなんでしょうか。

 

簡単に言えば、「利息分を運用に回さない」やり方のことです。

 

例えば、年利5%で100万円を運用したとします。一年後にこの100万円は105万円になっています。

 

そこで利息分5万円を引出し、また100万円を運用に回します。すると一年後にはまた105万円になっていますので、同じように5万円を引出して100万円をまた運用に回します。

 

この繰り返しが「単利運用」です。

 

「複利」とはなにか?

一方の「複利」とは、「利息分を引き出さずに元のお金と合わせて運用する」ことです。

 

先ほどと同じく、年利5%で100万円を運用したとします。1年後の105万円になりますが、この利息を引き出さずにそのまま運用します。

 

次の年は105万円に年利の5%がかかりますので、1,102,500円。その次の年は1,157,625円となります。

 

これが「複利運用」です。

 

同じ元手で同じ利回りなのに、複利運用の方が7,625円多くなっています。利息分も運用に回したため年利5%がかかる金額が大きくなり、その結果単利運用よりも大きなお金が形成されていくのです。

 

期間が長いほど両者の差は開いてくる

「なんだ、たったの7,825円か」と思うなかれ。

 

複利運用は長い年月が経つほどその効果を発揮します。先ほどと同じ例で30年後を見てみましょう。

 

単利運用の場合は元手100万円と30年分の利息5万円×30=150万円の合計ですから、250万円。

 

それに対し、複利運用は100万円の元手がなんと4,321,942円円にまで成長しています。はじめは小さな差でも長い時間をかけてその差自体が成長し、単利運用との差を広がるのです。

 

よく複利運用は雪だるま方式と言われます。初めは小さい雪の玉も転がしていくうちに大きな雪玉になっていく様子を思い浮かべれば、複利運用のイメージがつかみやすいのではないでしょうか。

 

意外と多い単利の金融商品

こうして考えると、ゴールだけを考えれば複利で運用していった方が良さそうです。

 

ところが、世の中の金融商品に目を向けると単利型の商品に人気が集まることも少なくありません。

 

具体的には、投資信託なら「一定の分配金がでるもの」、貯蓄型の保険ならば「定期的に一定額引き出せるもの」は根強い人気を誇っています。

 

確かに定期的に現金が受け取れたらお小遣い感覚で嬉しいでしょうが、その分運用に回す金額が少なくなっているのも事実。

 

その運用の目的をよく考えて、利息分を引き出す必要がないのであれば、複利運用していくことも重要です。

不動産投資は「単利」?「複利」?

さて、それでは不動産投資は「単利」と「複利」のどちらでしょうか?

 

もうおわかりですね、「単利運用」です。

 

「家賃」という利息を毎月引出してしまっている不動産投資は、複利運用の効果は望めません

 

極端な話、同じ利率で複利運用できる金融商品があれば、利回りでは敵わないと言って良いでしょう(もちろん、レバレッジ効果等の他の要素を置いておけば…の話ですが)。

 

ただし、不動産投資を複利に近い形で運用することは、実は難しい話ではありません。

 

そのためにはどうすれば良いのでしょうか? ここでもう一度考えていただきたいのです。

 

「その家賃(=利息)、本当に引き出す必要はありますか?」

 

受け取った家賃からローンを始め諸経費を払った後に残るお金を使ってしまったり、目的もなくただ貯めているだけでは単利運用です。手元に残ったお金を何かしら運用に回すことはできないでしょうか。

 

例えば、手元に残ったお金をこまめにアパートローンの繰上返済にあててみたらどうでしょう。あるいは、次の収益物件を購入するための資金にしても良いかもしれません。

 

そうやって利益を不動産に「再投資」することによって、不動産投資でも複利運用に近い効果が生みだすことができます

 

地道にこうした作業を続けていれば、アパートローンが終わる頃には手元のお金を使い続けてきた人(=単利運用)と天地ほどの開きが生まれているはずです。


自分で運用スタイルを決めよう!

少し見方を変えてみれば、不動産投資は「単利か複利かを自分で決めることができる金融商品」と言うこともできます。

 

既に十分な資産を持ち、「資産運用コース」で不動産投資やアパート経営をするのであれば、単利運用でも大丈夫でしょう。

 

逆に、これから資産を増やしていきたい「資産形成コース」ならば、単利運用では自分が思い描くゴールへの道のりが遠ざかってしまうかも知れません。

 

不動産投資なら、後で複利から単利に変更したり、逆に単利から複利に戻したりするのも自由自在です。あるいは、自分なりの単利と複利のバランスで運用することも可能です。

 

自分がなんのために不動産投資するのか?

 

目的意識をしっかりと持ち、あなたの運用スタイルを決めましょう。


(2015/12/09 文責:佐野純一)

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