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FPはやっぱり“お金持ち”? 〜誤解から考える「相談すべきFP」の見分け方〜

ファイナンシャルプランナーはお金持ち?

「ファイナンシャルプランナー(FP)って、やっぱり“お金持ち”なんですか?」

 

さすがに面と向かって聞かれたことはありませんが、どうも世の中にはこんな風に考えている人は少なくないようです。

 

確かにファイナンシャルプランナー(FP)はお金について様々な相談を受ける商売です。時にはマネーセミナーなどで一丁前に人様の前でお金のことを語るわけですから、その本人が貧乏ではなんともカッコがつきません(苦笑)。

 

そう考えれば、世間が「ファイナンシャルプランナー(FP)はお金持ち」と思うのも無理はないと言えるでしょう。

 

しかしながら、これは大きな誤解です。

 

保険屋に代表されるような「FPの資格を持った販売員」ならともかく、コンサルタントとしてFP稼業を行っている人にお金持ちは存在しません。残念ながらこれは断言できてしまう事実です。

 

なぜこんな誤解が起きてしまうのでしょうか?

 

今回はこの「ファイナンシャルプランナー(FP)=お金持ち」という誤解を通じて、コンサルタントという仕事、そしてあなたにとって本当の意味で「相談すべきFP」の見分け方を考えてみたいと思います。


FPの収益の実態とは!

ファイナンシャルプランナー(FP)とは、本来お金に関する相談ごとを受けて、その対価として相談料を頂戴する商売です。「ライフプラン」を基本の考え方とすることから、相談にくるお客様は企業などの法人ではなく、あくまで個人の方がメインとなります。

 

企業相手のコンサルタントは多くいますが、個人を対象にしたコンサルタントは日本ではまだまだ馴染みの薄い仕事です。存在自体の認知度も低いですし、正直な話、頂戴するコンサル料も高額なものにはなり辛いのが現状です。

 

これは「会社のお金」と「個人のお金」の間に存在する溝にも関係があります。

 

あなたがご自分のお仕事をしている中で3万円の仕事を外注することを想像してみてください。もちろん内容にもよりますが、会社規模で動く業務では3万円という金額は決して大きなものではないはずです。

 

ところが、この3万円を自分の財布から出すのであればどうでしょう。金銭感覚は人それぞれですが、あまり無造作に3万円を使う方はあまりいらっしゃらないと思います。

 

このように「会社のお金」として3万円使うのと、その3万円を「自分の財布の中から出す」のでは、心理的なハードルに雲泥の差があるはずです。そう考えれば、多くのコンサルタントが食べていくためにマーケットを企業に絞るのも当たり前のことかもしれません。

 

身も蓋もない言い方ですが、ハッキリ申し上げます。個人を対象にしたコンサルティングだけでは、“お金持ち”どころか“生活するのもやっと”なレベルです。

 

「コンサルを中心」と謳うFPは数多く存在しますが、そのほとんどが講師業などの法人相手の仕事を兼業するか、あるいは世帯収入の主な担い手ではないケースでしょう。かくいう私も「現役大家FP」として不動産賃貸業と並行してコンサルティングを行って初めて事業として成立しているわけですから、これはこれでかなりのレアケースです(笑)。


「お金のプロ」ってなんのこと?

そう考えるだけで、もう「ファイナンシャルプランナー(FP)はお金持ち」が、いかに大きな誤解であることが分かります。

 

その誤解の元凶となっているのは、ファイナンシャルプランナー(FP)が自己紹介する時によく使う「お金のプロ」という言葉にあるように思います。

 

この場合、「お金のプロ」とは“お金に関する知識を有している”という意味です。

 

事実、ファイナンシャルプランナー(FP)の最上級資格であるCFPの試験では、「ライフプランニング」「資産運用」「不動産」「保険」「相続」「税金」の6分野に渡り、かなり高度な知識を求められます。

 

ただし、これはあくまでもファイナンシャルプランナー(FP)側の言い分。「お金のプロ」と聞いた時、一般的に多くの人が思い浮かべるのは「“お金儲け”のプロ」という意味でしょう。

 

確かにお金儲けについて学びたいのあれば、その道のプロに聞くのが一番です。お金儲けをしたい人がお金持ちじゃない人に相談するなんて、どう考えても理屈に合いません。私が大家としてうまく賃貸経営を行っていなかったから、誰も不動産投資のことを私のところに相談には来ないはずです。

 

でも、ちょっと待ってください。もう一度、よく考えていただきたいのです。

 

あなたがファイナンシャルプランナー(FP)に相談したいことは一体なんでしょうか?

 

もちろん資産運用のご相談もあるでしょう。

 

しかし、実際にはその他にも
「自宅の購入を考えているが、自分に適正な予算はいくらだろうか?」
「相続する資産が自宅しかないので、分割に困っている」
「生命保険に入りすぎているような気がするが大丈夫だろうか」
等、お金儲け以外の相談が私のところに持ち込まれます。

 

これらの悩みは「“お金儲け”のプロ」には解決できません。彼らは自分の得意分野で稼ぐことに特化してますし、他人から相談を受けることが得意でもないからです。

 

これらの問題を解決できるのは、お金に関して広い知識を持っている「“お金の相談”のプロ」なのです。


あなたにとって「相談すべきFP」を見分ける方法

その意味では、ファイナンシャルプランナー(FP)は「“お金の相談”のプロ」であれば良いわけで、必ずしもお金持ちである必要はありません

 

少し極論になりますが、もし自分がその日暮らしの生活をしていても、相談に来る方のお金の問題を解決する能力があればいいわけです。

 

とは言え、
「“お金のプロ”であるFPが生活するのもやっとだなんて…。そんな人に相談なんかしたくないよ」
と思うのは、人の心理として至極当然のことでしょう。

 

ですから、ここは少し視点を変えていただいて、そのFPが「お金持ちかどうか」ではなく、「自分のお金の問題をうまく処理しているかどうか」に注目していただきたいと思います

 

自分のお金の問題に対処できるのであれば、相談に来た方の問題を解決する能力が高いということになるからです。反対に自分のライフプランが覚束ないようでは、到底他人様の問題を解決することなどできないでしょう。

 

こうした視点が、あなたにとって本当に「相談すべきファイナンシャルプランナー(FP)」を見分ける重要なポイントになるはずです。


親切なふりをしてモノを売りつけるのはもうやめようよ…

最近のCMを見ていると、証券会社や信託銀行が相談業務をアピールする内容のものが目立ちます。

 

そんなコマーシャルを観る度に私は
「もういい加減親切なふりをしてモノを売りつけるのはやめようよ…」
と思ってしまいます(苦笑)。

 

彼らの目的はお客様の問題を解決することではなく、自社が販売する金融商品を売りつけて手数料を稼ぐこと。その意味では、彼らは「“お金儲け”のプロ」と言えるかもしれません。

 

「“お金の相談”のプロ」とは、言い換えればお金の使い道の選択肢を広げる仕事をする人です。断定的に「これがいいですよー!」と自分が取り扱っている金融商品を勧めてくるような人のことではありません。

 

お金の相談にいったはずが、相談業務を入り口にして物を売りつける「“お金儲け”のプロ」に出会ってしまった…などということがないように、ファイナンシャルプランナー(FP)を選ぶ基準をぜひ皆さんの中にも持っていただきたいと思います。


(2017/11/8 文責:佐野純一)

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