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失敗例B 「家賃がローンを上回っているから大丈夫…のはずが」

失敗例B 「家賃がローンを上回っているから大丈夫…のはずが」

「家賃でローンを返していけるので、あなたのご負担はありません!」

 

収益物件を売っている不動産業者(特にマンションデベロッパー)の宣伝によく使われるフレーズです。

 

併せてよく手取額の計算式が載っていて、だいたい次のようなものになっています。

 

「家賃−(管理費+修繕費)−ローン返済額=手取額」

 

例えば、収益用新築ワンルームマンションを購入したとして、家賃8万円、管理費修繕費が併せて1.5万円、ローン返済額が5.5万円だとしたら、手元に1万円が残る計算になります。仮にこの条件で売り出している物件を購入しようとしている人がいたら、私は躊躇することなくこう言います。

 

「悪いことは言わないから、やめておいた方が良いですよ」

 

私のところに相談にきていただいたお客様なら、気持ちとしては後ろから羽交い締めにしても止めてしまいたいところです(笑)。

「見えない出費」に気を付けよう

なぜこのパターンが不動産投資の失敗へ繋がるのか。

 

一つは「家賃下落リスク」というものがあります。徐々に下がっていく家賃に対処しなければ、不動産投資の失敗率は格段に高くなります。

 

また、「空室リスク」も失敗の大きな要因の一つです。先ほどの例で言えば、空室が1ヶ月あっただけで8万円の機会損失になります。毎月1万円のプラスでは回収するのに8ヶ月かかります。

 

ただ、このケースですと、家賃が下がったり空室率が上がるような未来の話ではなく、1〜2年の短い期間で破綻する可能性も否定できません

 

その理由は、ここに登場していない「見えない出費」にあります。

 

実は管理修繕費やローン返済の他にも、意外と多い賃貸経営の出費。これらを把握せずして、不動産投資の成功はあり得ません。


まず物件を買うときにいくらかかる?

まずは、物件を買う時の費用から考えなければなりません。

 

新築マンションであればローン手数料や登記料などで物件価格の3%程度、中古物件であればここに仲介手数料が加わりますから全体で6%程度の諸費用がかかるのが一般的です。

 

更に購入後半年ほど経って通知が来る不動産取得税があります。名前の通り不動産を取得した人に一度だけ課せられる税金で、こちらは固定資産税評価額の3%となります(収益物件には軽減の特例が適用されません)。

 

仮に新築ワンルームマンションを2500万円で購入したとすると、ここまでの初期費用で概算100万以上の費用がかかります。

 

毎月の手取りが1万円だとすると、初期費用を回収するだけでなんと8年以上の歳月を費やすことになります。

継続的に出ていく費用もある

これだけでもやる気が削がれますが、ガッカリするのはまだ早い。継続的にかかる費用もまだまだあります。

 

まずは、毎年かかる固定資産税です。固定資産税は都市計画税と併せて、固定資産税評価額の1.7%で計算されます。

 

住居には特例が認められますので、先ほどのワンルームマンションですと、年間5〜6万円でしょうか。これだけで一年の手取りの半分が出ていってしまいます

 

さらに中長期的に見ると、大きな出費が控えています。

 

例えば、退去した後の修繕費にも家主負担分があります。それだけでなく、室内の設備も何年かすれば取り替えなくてはなりません。

 

特に負担が大きいのがエアコンと給湯器で共に10年前後での交換が必要となります。それまでコツコツ貯めてきたお金がこの二つの交換で無に還るなどということも十分に考えられます。


最後に手元に残るのはいくら?

止めを刺すのが、税金の負担です。

 

様々な出費を乗り切って手元にお金が残ったとしても、そのまま懐に入るわけではありません。確定申告により税金を納めなくてはならないからです。

 

家賃収入は「不動産所得」に分類され、他の所得と併せての総合課税となります。所得税は超過累進税率ですから、他の所得が多い人ほど家賃収入にかかる税金は多くなっていきます。

 

さて、こうした過程を経て、最終的にはあなたの手元にどの程度のお金が残るでしょうか

 

初めからこれらの出費を計算しておかないと、手元にお金が残らないどころか、最悪他の収入から持ち出すケースもありえます。表面的な数字に惑わされることなく、包括的かつ長期的に収支計画を立てることが肝心です。

 

(不動産所得の詳細はコラム「税金を知ることが成功への近道! 〜実際に手元にお金を残すためには?〜」をご参照ください)

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