最後にご紹介するのが、“不動産投資最大の特徴”かも知れません。また、“不動産投資の面白さが集約されているところ”という言い方もできるでしょう。
その特徴とは、ずばり「経営的判断」です。
不動産投資を始めたのならば、たとえそれがワンルーム一室だとしても、それはすでに立派な「事業」と言えます。事業を自分で行っている以上、オーナーは「個人事業主」に他なりません。
本業としてサラリーマンをやりながら不動産投資を始める方も非常に多く、そうした方はこれまでの仕事の延長線上に賃貸経営を考えてしまいがちですが、その姿勢には賛成できません。
不動産投資では「個人事業主」という意識を持つことが成功へのカギとなるはずだからです。
なぜでしょうか?
それは不動産投資ほど、いわゆる「経営的判断」を求められる運用方法は他にないからです。
「物件購入の予算はいくらにするか?」
「どのエリアにするか?」
「駅からの距離は?」
「一棟アパート? 区分所有?」
「間取りは?」
「家賃設定は?」
「資金をどうやって調達するか?」
「管理会社とどう付き合う?」
「空室が続いた時の対処は?」
ざっと挙げただけでも、大家さんにはこれだけの「経営的判断」が求められます。
これら全てを自分の責任で判断しなければなりません。とても大変な作業ですが、逆に考えればそれだけ自分の裁量で決められる自由度が高いということでもあります。
こんな運用方法が他にあるでしょうか?
一度購入したら、マーケット任せの株、ファンドマネージャー任せの投資信託、保険会社任せの変額保険などと比べたら、自分で決められることがたくさんあるのが「不動産投資」です。
それが不動産投資の“難しさ”であり、また同時に“醍醐味”だと言えるでしょう。
遠い昔には、賃貸経営は「不労所得」の代名詞と言われていました。アパートさえ建てれば入居者が集まり、大家は労せず家賃収入を得られる時代がかつては存在したのです。
しかし、日本の社会情勢も大きく変わっている中、いつまでも不労所得神話にしがみついている大家は、残念ながらこれからの時代を生き残っていくことはできません。自らの頭で考え、行動を起こせる人だけが、大家として生き残れる時代に既に突入しています。
あなたがその挑戦にやりがいを感じ、それを「面白い!」と思えるのであれば、あなたにとって不動産投資こそが最高の運用方法なのかもしれません。