ライフプランを検討した結果、その方に資産運用が必要だという結論に達することがあります。
「それじゃあ、早速資産運用を…」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと待ってください。その前にやるべきことがあります。
昔から「資産運用は余剰資金で行うもの」と言われます。これは不動産投資に限らず全ての資産運用の鉄則です。
“ブレ幅”が付き物の投資に使用目的が決まっている生活資金まで投入してしまったら、後々のトラブルは避けられないからです。
この言葉をファイナンシャルプランナー(FP)流に言い換えたら、こうなると思います。
「資産運用の成功を前提にライフプランを組んではいけない」
投資はあくまでも投資。成功することもあれば、失敗することもあります。
資産運用の成功ありきでその後のライフプランを組んでしまったら、思い通りの運用成果を上げられなかった場合には、後で大きな軌道修正を強いられることになるでしょう。
まずはキチンとした自分のライフプランを設計し、その上で「+α」の要素としての“資産運用”を考えるべきです。
その意味では、実際に資産運用を行う前に自分の「身辺整理」を行う必要があります。
例えば、日々の収支バランスを検討しておくことで「今後運用にどれだけの資金を投入することができるのか」、あるいは「ロスが出た時にどこまで耐えられるのか」を知ることができます。
ご家庭がある方であれば、自分に万が一があった時にどうなるかを考えておくことも大事でしょう。
不動産で言えば、「収益物件の購入が先か、ご自宅の購入が先か」というのもよくあるご相談内容です。
こうした様々な問いかけに対する答えは人によってまったく違ってきます。一般論で話しても意味がありませんから、対策はあくまでも個別具体的に行うべきです。
この作業は「自分にとっての“余剰資金”はいくらなのか」を知るためのものであり、これを怠ったまま資産運用に挑んでしまうと、いずれ「投資」という大海原でどちらに向かえば良いか分からなくなってしまうでしょう。やみくもに無理な航海を続けて、最終的には座礁してしまう可能性が高くなります。
ファイナンシャルプランナー(FP)に不動産投資を相談する三つ目のメリットは、
「あなたが資産運用できる体制を整えられる」
ということです。
これは、資産運用だけではなく「ライフプラン」という大きな尺度であなたにアドバイスするファイナンシャルプランナー(FP)にしかできないことです。